BCG管針を強く押さない理由について |
カルメットらは,最初BCGを新生児に口から飲ませ ていました(経口投与)。しかし,この投与法では効果がいまひとつ不確実だったので,皮下注射が試みられましたが注射局所に潰瘍や膿瘍ができやすく,まもなくもっと浅く注射する皮内注射に替わりました。それでも,皮内注射は技術的に難しく,しばしば誤って皮下注射になってしまって潰瘍や膿瘍ができたり,正確に皮内に注射が行われた場合でも注射局所に直径数ミリのかなり目立つ瘢痕が残るので,もっと安全で醜い痕を残さない接種方法として経皮接種が世界中でいろいろ工夫されました。現在わが国で行われている9本針の管針を使う方式は最も洗練された経皮接種法です。 |
戸井田 一郎 : BCGワクチン 結核研究所, 2010 http://www.jata.or.jp/rit/rj/332P15-16.pdf より引用 |
【2005年の予防接種ガイドライン】 (https://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/guideline/1.html) ← 削除されました。閲覧できません。 (内容が古すぎるので、参考にしないように。あくまでも比較用です。) |
ワクチンを幅1.5cm,長さ3cm程度に管針のツバ又は円筒外側面で延ばした後,管針を垂直に上腕骨に向かって強く押し,2押し目は1押し目の管針筒の輪状痕に接するように押す。接種後,皮膚面のワクチンを管針の横又はツバで2〜3回なすりつける。数個の針痕からは軽い出血が見られるのが普通である。局所は自然に乾燥するまで待つ。直射日光は避けなければならない。 |
【2018年の予防接種ガイドライン】 |
ワクチンを幅1.5cm,長さ3cm程度に管針のツバで延ばした後,管針を垂直に上腕骨に向かって押しつけ,2押し目は1押し目の管針筒の輪状痕に接するように押す。接種後,皮膚面のワクチンを管針のツバで2〜3回こすりつける。数個の針痕からは軽い出血が見られるのが普通である。局所は自然に乾燥するまで待つ。直射日光は避けなければならない。 |